2008年11月25日

C型肝炎の治療薬、2ウイルスに効果 研究成果

C型肝炎の治療薬として試験中の薬剤が、
ラッサ(Lassa)熱ウイルスと同系列のウイルスなど2種類のウイルスに対し、
大きな効果を発揮するとの動物実験結果が23日、
英医学誌「ネイチャー・メディスン(Nature Medicine)」に発表された。
 
この薬剤はBavituximabと呼ばれるモノクローナル抗体で、
C型肝炎の治療薬として米カリフォルニアの製薬企業ペレグリン・ファーマシューティカルズ(Peregrine Pharmaceuticals)が臨床試験を行っている。
 
モルモットを使った動物実験でBavituximabの効果が確認されたのは、
米国防省が生物兵器テロへの使用を警戒するラッサ熱ウイルスに近いピチンデウイルス(Pichinde virus)と、
免疫力低下時に感染症を引き起こすサイトメガロウイルス(cytomegalovirus、CMV)だ。

まず、ピチンデウイルスに感染したモルモットを使った実験では、
Bavituximabを接種したモルモットの生存率は50%だったが、
接種しなかったモルモットはすべて死亡した。

また従来の標準的な抗ウイルス薬リバビリン(ribavirin)と併用した場合、
生存率は63%まで向上した。

一方、サイトメガロウイルスに関しては、
Bavituximabを接種しなかったモルモットの生存率は25%だったのに対し、
Bavituximabを接種したモルモットは1匹も死ななかった。

どちらのウイルスも変異を起こして感染しやすくなったり、
既存の医薬品分子に抵抗力が強いことで知られていた。

しかし、Bavituximabはウイルスに対し「正面対決」を挑むのではなく、
ウイルスが細胞に感染するまで待つことが分かった。
感染した時点で、
通常は細胞壁の内側表面に存在するリン脂質、ホスファチジルセリン(phosphatidylserine)が細胞の外側に現れると、
Bavituximabがホスファチジルセリンに取り付き、
感染細胞を破壊するために白血球細胞を送るよう免疫系に危険信号を送った。

論文の共著者である米テキサス大学サウスウェスタンメディカルセンター(UT Southwestern Medical Center)のフィリップ・ソープ(Philip Thorpe)教授は、
ウイルスの変異という大問題を回避できる新しいレベルの抗ウイルス薬への道が開けるかもしれない
と興奮気味に語った。

細胞壁の外側へのホスファチジルセリンの出現は、
インフルエンザや単純ヘルペス、天然痘や狂犬病のウイルス、
HIVウイルスに感染したときにも起こることが過去の研究で確認されている。

(c)AFP


新しい治療法の可能性が出てくると

つい期待してしまいます




それにしても

この研究では、薬の働きそのものを観察しているようです


今の研究とはそのようなレベルなんですね

すごいものです
posted by ヨン at 22:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 感染・免疫

2008年12月25日

トリ型インフルエンザ・ワクチンが子どもを防御する

ハンガリーの研究者は、
トリ型インフルエンザ・ウィールスの感染を防ぐワクチンが子どもでの予備的な臨床試験で安全で有効であったと、
雑誌“Pediatric Infectious Disease Journal”に発表した。
このワクチンは、最近の成人での試験でも、同様に安全・有効の成績であった。

Fluval(トリ型インフルエンザA(H5N1)ワクチン)は、Omninvest 社(ハンガリー)によって開発・製造されたワクチンで、
ブダペスト国立免疫・アレルギーセンターのZoltan Vajo博士らの報告によると、
9歳から17歳の子ども12人にFluvalを筋肉内に1回接種したところ、
副作用は無く、
接種後21日で防御率は75%であったとのこと。
同様の成績が昨年、146人の成人での臨床試験で報告されている。

このワクチンは、
米国およびヨーロッパでの許可申請に必要なすべての基準を充たしていると著者は述べている。

Vajo博士のチームは、Fluvalは1回のみの接種でよいが、
他の認可済みのH5N1ワクチンは複数回数の接種、
少なくも21日から28日の間隔で2回の接種を必要とすることを指摘している。

SOURCE: Pediatric Infectious Disease Journal, 2008年12月23日


2008年12月22日(Reuters Health)

ほ〜

鳥インフルエンザもワクチンができはじめているのですね


子供にも使えるとなると

なかなかうれしいものです
posted by ヨン at 22:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 感染・免疫

2008年12月29日

抗がん剤「ボルテゾミブ」、臓器移植の拒絶反応抑制に効果

通常の免疫抑制剤が効かない臓器移植患者に抗がん剤
「ボルテゾミブ(bortezomib)」が有効であることが分かったとする研究結果が、
27日の米学術誌
『トランスプランテーション『Transplantation)』に発表された。

米オハイオ(Ohio)州シンシナティ大学(University of Cincinnati)の研究チームは通常の免疫抑制薬が効かずに拒絶反応が起きた腎臓移植患者6人にボルテゾミブを投与した。

その結果、患者全員の拒絶反応が治まって臓器の機能が改善され、抗体レベルも長期にわたって低下し、
少なくとも5か月間にわたり拒絶反応の再発を抑えることができた。

論文の共著者の1人、
同大学のスティーブ・ウードル(Steve Woodle)氏は、
「この結果は臓器移植と自己免疫疾患に重要な影響をもたらす」と述べている。研究チームは、
今回の予備的な結果を発展させるため、現在4件の臨床試験を行っている。

ボルテゾミブは副作用の予測と管理が可能である上、
毒性もほかの抗がん剤よりもはるかに低いことが分かっている。


2008年12月27日 19:45


ボルテゾミブは多発性骨髄腫の薬らしいですね

使ったことがないし

よく知らなかったけれども…


posted by ヨン at 22:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 感染・免疫

2009年01月05日

患者の細胞ウイルスで活性化 小児がんに免疫療法 九大、秋にも臨床研究申請

難治性の小児がんの患者の血液からがんを攻撃する働きをもつ樹状(じゅじょう)細胞を取り出し、遺伝子の運び役である「センダイウイルス」を加えてさらに活性化させて患部に戻す免疫遺伝子療法を九州大医学研究院の田口智章(ともあき)教授と田尻達郎准教授の小児外科グループが開発、動物実験で効果を確認した。九大病院における臨床研究の申請を秋にも行う。手術、抗がん剤、放射線に続く「第4の選択肢」といわれる免疫療法を医学的に裏付けるとともに、成人への応用も期待される。
 
研究対象は、子どもの悪性固形腫瘍(しゅよう)の中でも患者が多く、年200−300人が発症するとされる神経芽腫(がしゅ)。田口教授によると、1歳未満で見つかると大半が助かるが、1歳以降で見つかるのは進行性が多く治りにくい。
 
人間が本来もつ病気と闘う力、いわゆる免疫力を強めるために樹状細胞を活性化させて体内に戻す免疫療法は、従来の治療法が奏功しない患者などに期待が高いが、保険が適用されず医学的にも研究途上とされる。
 
九大小児外科は、血液から分化させて培養した樹状細胞に「組み換えセンダイウイルス」を感染させると強力に活性化することを確認。マウスを使った実験では、悪性度の高い神経芽腫に週1回計3週間、センダイウイルスに感染させた樹状細胞を投与した。その結果、放射線療法との併用ですべての個体で長期生存の結果が得られ、75%以上で腫瘍が完全消失した。
 
保存された小児がん患者の細胞を用いた実験でも、センダイウイルスを加えることで活性化することを確認したという。
 
今後は、臨床研究に向けて学内倫理委員会に申請、2011年の臨床試験開始を目指す。田口教授は「難治性の成人のがん治療に向けた先駆けにもなる」と話している。
 
九大は昨年12月、センダイウイルス遺伝子組み換え技術を基盤とした国産バイオ医薬など、研究の成果を実用・商品化する橋渡しの拠点として文部科学省の推進プログラムに採択された。10件が対象となり、2011年度まで毎年約2億円が助成される。



センダイウイルス
 1953年に東北大グループが発見、大学所在地の仙台市にちなんで名付けられたウイルス。ネズミに肺炎を起こすが、ヒトには強い病原性を持たない。異種の細胞と融合し、細胞内に自分の遺伝子を送り込む作用がある。さまざまな改良が進み、患者の体内に治療用遺伝子を組み込む遺伝子治療やワクチン開発などに使われている。


2009年1月1日掲載



この内容とは直接関係ないけれども

最近は患者さんも勉強しており

化学療法の副作用がきついので

『免疫療法』なるものを質問してくることがある


正直、

『わからない』

と答えています



まだ、確立された方法とはおそらくないとは思う

ただ、色々な方法があり

それがときには効果を見せているのも

十分に可能性があると思う




今後、この研究がどれほどの未来像を作り出してくれるのか

ちょっと楽しみです
posted by ヨン at 23:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 感染・免疫